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今日俺が一人で近所の公園でリフティングをしてたら

307 :U-名無しさん:2005/04/12(火) 23:06:29 ID:gxHIBmJs0

 いつから呼ぶつもりですか、と岩崎が聞いてくる。
 3月の下旬にブラジル遠征がある。この遠征では向こうのクラブと、
 全部で6試合のトレーニングマッチを組んでもらっている。
 怪我をしてる者を除いて、小熊がワールドユースに連れて行く候補と
 考えている選手はあらかた招集をかけるつもりでいた。
 ブラジルのチームとの厳しい試合は、選手の力を見極めるのに
 うってつけだと小熊は考えている。
 「あいつ、どこまでやれますかね」岩崎がグラウンドに目をやる。
 小熊はそれに答えず、校舎のベランダから遠くを見る。
 先日、日本代表が北朝鮮に劇的な勝利を収めた埼玉スタジアムの白い屋根。
 暖かい日差しを受けて輝いている。
 代表は、ドイツへの道のりを歩みはじめた。
 その道がドイツまでつながっているのか、それとも途中で切れているのか、
 それは誰にもわからない。
 ただ、進む道がどのようになっていようとも、
 日本のサッカーが世界の頂点を目指す闘いをやめることはないだろう。
 ドイツ、南アフリカ、そしてまたその次のワールドカップ。
 道はどこまでも続いていく。頂点を極めるその日まで。

 「ん?」俺は誰かに呼ばれた気がして振り返る。
 後ろには誰もいない。気のせいか。
 どうしたんだよ、とタカシ。
 いや、誰かに呼ばれたような気がしたんだ、というと、
 モニカちゃんがいない寂しさでとうとう空耳が聞こえるようになったか、と
 タカシがからかってくる。
 俺はうるせえ、と言い返すとボールをタカシに向かって軽く蹴る。
 ボールが気持ちよく飛んでいく。
 新しい季節の訪れ。グラウンドには一足早い春の気配が立ち込めていた。



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